行政書士が仕事を獲得する手段は様々ですが、いわゆるWEB集客を考えている方も多いでしょう。
WEBでの集客方法としては、まず特定のキーワードでGoogleなどの検索結果に上位表示させるといったSEO対策(検索エンジン最適化)という手法があります。
またリスティング広告(検索エンジンの検索結果に表示される広告)を活用するといった方法も考えられます。
業務内容が特化されているポータルサイトに登録し、業務を受注できたらサイト運営者に一定の手数料を支払うといった仕組みになっているものもあります。
SEO対策については、新規サイトがGoogleなどの検索エンジンに評価されて効果が出てくるまでに少し時間を要します。
一方、リスティング広告はお金を払えばすぐに広告が表示されますので、新規サイトでも即効性があります。
では特に地方の行政書士事務所がWEB集客に取り組む場合、どのような戦略をとっていけばよいのでしょうか。
WEB集客は地方の方が効果が出やすい?
行政書士が仕事を獲得していくうえでは、やはり地域性という要素も重要になってきます。
たとえ競合相手がいなかったとしても、事務所の商圏に行政書士業務の需要がなければ仕事になることはありません。
こうした点については、やはり事前にある程度のリサーチ、マーケティングというものは最低限必要でしょう。
ただ地方の場合、そもそもWEB集客に取り組んでいる人が少ない、行政書士の絶対数が大都市圏に比べて少ないということもあります。
そういった場合、SEO対策だけでも十分に集客ができる可能性がありますし、広告も併用することでより集客効果が上がる可能性があります。
アナログ営業も効果が高いと考えられます。
つまり地方でも一定の需要が見込める分野、例えば建設業関連や自動車関連などといった分野に特化したサイトでアピールすれば、新人行政書士であっても勝負できる可能性は高いということです。
顧客予備軍の数は大都市圏の方が圧倒的に多いですが
顧客となる企業や人の数は大都市圏の方が圧倒的に多いことは確かです。
しかしもし地方で開業し、なかなか集客ができないから大都市圏に事務所を移転する、という安易な考えであればやめた方がいいでしょう。
なぜなら前述の通りWEB集客は地方の方が有利といえますし、もし地方でも仕事がとれないのであれば、大都市圏で仕事をとることはさらに難易度が高くなるからです。
よく考えてみれば当然なのですが、大都市圏にはそれこそ競合相手がひしめき合っています。
相当な広告予算を投入して集客している大きな事務所も数えきれないほどあります。
そうした厳しい環境の中で勝負していくよりも、地方ならではの需要を取り込んでいく戦略に出たほうが、仕事になる可能性が高いのは当然のことです。
今のWEB集客はコンテンツの充実が必須
地方の方がWEB集客の効果が出やすいのは確かですが、肝心のサイトが充実していなければ話になりません。
コンテンツが豊富なサイトは顧客へのアピール度も高くなりますし、検索エンジン対策でもコンテンツの量、質ともに充実させることが必須となります。
ホームページを量産して広告で誘導できたとしても、肝心のサイト内容が薄かったり、ある程度のデザインが整っていないと、まず結果を出すことは難しいでしょう。
地方はWEB集客の余地がまだまだある
試しに地域名と業務を組み合わせて検索してみれば分かりますが、地方によっては競合の事務所すら検索結果に出てこない、関連の広告も出ていない、というところがまだまだあります。
そうした状況で、ポンと自分の事務所が上位表示されていたり広告が出ていれば、サービスを必要とする人の目に必ず留まります。
新人行政書士は商売人としてまだ『弱者』です。
だからこそ新人行政書士のWEB集客は、弱者でも勝負できる余地がある地方の方が有利となる可能性が高いのです。
また大都市圏では自分で簡単にできる手続きであっても、地方ではわざわざ遠方まで出向かないとできないといったことも多々あります。
そういった面でも、地方ならではの強み、需要というのは必ずあるのです。
行政書士がWEB集客に本気で取り組むのであれば
私の場合、事務所が埼玉県という中途半端な位置にあるため、WEBで得た顧客よりも人脈営業で得た顧客の方が圧倒的に多いです。
ただ今後はWEB集客にも相応のコストをかけていく予定ではあります。
集客の導線は多いに越したことはありません。需要があるにもかかわらず、地域に競合が少ない分野が多数見つかったということもあります。
埼玉県という大都市圏に比較的近い土地柄でも、まだまだ競合が少ない分野が多々あります。
地方の行政書士であれば、もっとお宝分野が多数見つかることでしょう。
大都市圏でWEB集客するのは難しいのか
大都市圏に事務所を構えざるを得ないのであれば、地域名や業種ではSEO対策やリスティング広告もすでに競合相手に押さえられている可能性が高いと思います。
ですから、もし新人行政書士が大都市圏でWEB集客に取り組むのであれば、競合相手をよくリサーチしたうえで、やはりニッチなキーワードを探し出して勝負するのが現実的かもしれません。
例えば『〇〇区で〇〇業専門の許認可申請を専門にしている』などといったように、地域や業種をかなり絞り込んで勝負していく戦略です。
行政書士の業務はかなり幅広いですから、大都市圏であってもまだまだ競合相手が少ないキーワードが見つかる可能性はあります。
新人行政書士の方がもしWEB集客に本気で取り組むのであれば、費用対効果も十分に考えたうえで、特に地方の方はぜひ果敢にチャレンジしてみてください。