行政書士業務の種類は数えきれないほどあります。
ですから将来的には、その中から自分のメイン業務を選択して専門特化していく、というのが現実的な経営手法になります。
開業当初はとにかく来た仕事は何でもやってみることが重要ですが、いつまでも何でも屋でいると効率的な営業や業務を行うことができません。
開業当初であっても一応は事務所のメイン業務を決めて、ターゲットを絞った効率的な営業活動を行い、業務の効率化を進めていく必要があります。
メイン業務を決めるにあたっては地域性による需要であったり、これから事務所経営を行っていくための利益につながるかどうか、といった点を重視して決めていきましょう。
意外と多いメイン業務の決め方~需要のある業務から入る
ベテラン行政書士がメイン業務を選んだ理由として結構多いのは、自分が一番最初に手掛けた仕事だったから、という意外と単純なものです。
確かに行政書士業務というのは何度か経験すれば、ある程度は業務の流れをつかむことができますので、経験がある業務の方が自信をもって仕事に臨むことができるでしょう。
そういう意味では一番最初に手掛けた仕事をメイン業務に据える、というのは理にかなった選択なのかもしれません。
行政書士業務で最もポピュラーなのが、建設業許可申請関連です。
この分野をメインにしている行政書士が多いのは、業務の継続性という理由もありますが、世の中の需要が高いため、必然的に行政書士への依頼も多いということがあります。
実際、建設業許可申請関連の仕事をメイン業務としている行政書士の多くは、この分野を一番最初に手掛けたから、という方が非常に多いです。
地域性による需要も十分に考慮して決める
そしてやはり見逃せないのは地域性による需要の多さです。
例えば飲食店などが数多くある都市部に事務所を構えていれば、一概には言えませんが風俗営業許可関連業務などの需要が高いと言えます。
またそうした都市部には日本に在留している外国人も多いので、在留許可申請関連の業務も需要が見込める仕事のひとつになるでしょう。
そうした地域性による需要というものも、メイン業務を決める要素として考慮しなければならない点です。
自分の商圏に需要があまりない業務をメインに掲げるのは得策ではありません。
新人行政書士は食わず嫌いをしない~経験値を高めることが重要
先にも述べた通り、新人行政書士はとにかく来た仕事は何でもやってみることが重要です。
仮に自分があまり手掛けたくないと考えていた業務であっても、やってみると意外に面白い仕事だと感じることは多々あります。
ですから経験もしていないうちから食わず嫌いだけはしないようにしましょう。くれぐれも実務経験を積む絶好の機会を逃さないようにしてください。
経験した業務の中から利益のとれるものを取捨選択する
行政書士も客商売であり、競合相手という要素も検討しなければなりません。
利益を上げていくためには地域性による需要はもちろん、地域内での競合が少ないうえに、ある程度の需要が見込めるものをメインに選ぶといった経営戦略も必要です。
新人行政書士は最初から食わず嫌いすることなく、経験した様々な業務の中から利益のとれるものをメイン業務に定めて取捨選択していくのが現実的なやり方と言えます。
そしていずれはメイン業務に特化した事務所を作り上げることで、真の専門家になることを目指していきましょう。