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行政書士事務所開業

地域に行政書士業務の需要があるかをリサーチする

新人行政書士事務所の開業・運営・営業・実務マニュアル 行政書士事務所開業

行政書士も商売ですから、マーケティングの基礎となるエリア特性の調査というのは非常に重要です。リサーチは商売を営むうえで基本中の基本です。

そこに需要がないものを業務として掲げていてもまったく意味がありませんし、仕事を獲得することはできません。

競合する同業者であったり、他士業のリサーチというのも必要です。

インターネットを使って広域に業務エリアを設定しているのであれば話は別ですが、経験も実績も乏しい新人行政書士には少しハードルが高くなります。

そこで、自分が開業する地域にはどのような業務の需要がありそうなのか、新規の顧客獲得は見込めそうなのか、といった点を総合的に判断していくことが求められます。

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エリア特性をマーケティングする

まず、自分が開業する地域にはどのような企業などがあるのかを簡単にリサーチします。

インターネットや電話帳、地図などで調べたり、可能であれば自分の足で確認していくのもよいでしょう。

いわゆる大企業が多いのか、中小零細企業や個人商店が多いのか、などといった点をよく調べていきます。

行政書士の顧客となるのは、総務部門などがない中小零細企業や個人事業主が大半ですから、こうしたリサーチはとても大事なことです。

また、開業する立地が住宅街なのか、繁華街なのか、工場地帯なのかなど、どのような商業圏であるのかといった点も調査の基本となります。

次に、どのような業種の企業が多いのかを調べていきます。

工務店や土木関連、建設業、一般的なオフィスが多いのか、飲食店や商店が中心の繁華街なのか、といったものです。

例えば、建設業関連の企業が多い地域であれば、建設、産業廃棄物分野の仕事を獲得できることが期待できるかもしれませんし、外国人労働者の雇用などについての相談があるかもしれません。

また、飲食店や商店が中心の繁華街などでは、風俗営業許可や外国人の在留資格といった業務を見込むことができるかもしれません。

開業する地域による特性

開業を予定する地域が、いわゆる都市部なのか地方なのかでも大きな違いがあります。

都市部には都市部特有の需要があり、地方には地方特有の需要があるものです。

特に地方の場合、都市部ではあまり需要がないような業務であっても、仕事になることが結構あります。

例えば、都市部では顧客が役所などに簡単に出向いてできる申請などであっても、地方では手続きのためにわざわざ遠方まで出向かなければならない、といったことも多々あるでしょう。

ですから地方であっても、行政書士に手数料を払ってでも代行してもらいたい、という需要が必ずあるものです。

また、登録申請してから行われる事務所調査の際に、どのような業務の需要が高いのか、といった点をさりげなく聞いてみるというのも手です。

同業者や他士業の事務所も調べてみる

行政書士や他士業の中には、ホームページに出てこない事務所であったり、行政書士の集まりなどにほとんど出てこない方も多数います。

特に、競合相手となる行政書士事務所があるかどうかは、自分の商圏にどれくらいあるのかを可能な限りリサーチしておきましょう。同業者の数というのもマーケティングでは重要な要素です。

インターネットに出てこなくても、かなり儲かっている事務所というのは結構あるもので、もし目立つ事務所を見つけたら、挨拶がてら訪問してみてもよいかもしれません。

事務所の雰囲気を観察してみたり、どのような業務をメインに行っているのかといったことをもし聞き出すことができれば、色々と参考にもなります。

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マーケティングは商売の基本です

行政書士事務所は、当たり前のことではありますが、単に看板を掲げているだけでどんどん顧客がやってくるほど甘くはありません。

これはWEB集客であってもまた然りです。

新人行政書士がいきなりWEBを使って全国展開し、集客するのは現実的に難しいと思います(業務内容によって不可能ではないですが)。

そのため、もしWEB集客を狙うのであれば、検索エンジン対策上、最初はある程度地域や業務を絞らないと難しい戦いを強いられることになります。

行政書士も商売である以上、最低限、こうした基本的なマーケティングや施策を行った上で需要のある業務について個々に調べ、それにマッチした営業活動をしていくことが重要です。

マーケティングというのは、どの商売でも基本中の基本です。

これから開業する方や開業間もない方は、こうした点も検討材料としながら、自分のメイン業務を決めていくとよいでしょう。