マーケティングの常識中の常識ですが、新規の顧客を獲得するのは既存の顧客にサービスをリピートしてもらうよりコストも労力もかかります。
ですから新規顧客を獲得することと並行して、既存顧客へのアフターフォローを定期的に行っていき、サービスをリピートしてもらうことも事務所経営としては大事なことです。
アフターフォローの方法は様々ですが、例えば事務所のニュースレターを定期的に送付したり、電話をかけて話を聞く、あるいは直接訪問するというのも有効な手段でしょう。
行政書士の仕事はスポット案件も多いのですが、それでもアフターフォローをマメに行っていくことで、意外と新たな業務獲得につながっていくことが多いものです。
既存顧客を大事にすれば利益は伸びる~結果リピートや紹介も
既存顧客へのアフターフォローを効率的に行うにあたっては、やはり属性ごとの顧客リストをきちんと整備しておくことが重要です。
許認可関連の業務、特に建設業許可関連などの仕事については、許可の更新や事業年度終了報告書作成などの関係上、顧客管理をきちんとしている事務所がほとんどだと思います。
しかしスポット業務の顧客については、基本的に業務を終えたら役目は終わりということで、その後のアフターフォローまで行っている事務所は意外と少ないものです。
たとえスポット業務であっても、顧客リストの属性をきちんと整備しておきましょう。
定期的に適切なアフターフォローを行っていくと『実はこんなことがあって・・・』などといった話が出てきたりすることも少なくないのです。
アフターフォローでサービスのリピートや紹介も期待できる
これは法人顧客、個人顧客を問わず言えることなのですが、タイミングによってはサービスのリピートであったり、紹介といった話が出てくることも多々あります。
アフターフォローの電話一本でリピートや紹介がもらえる可能性があるのですから、仕事を獲得するための方法としてはかなり効率的です。コストもかかりませんからね。
実際に私の事務所では、こうした形でのリピートや紹介はかなり多いです。行政書士の業務範囲はかなり広いので、対応できる案件も多いのです。
また要望が行政書士業務ではなかったとしても、様々な横のつながりを構築しておき、優良な業者さんや他士業などを紹介できれば、顧客サービスとしての満足度や信頼度もあがります。


そして、そこからさらなるリピートや紹介という好循環も生まれてくるのです。
結果として売上を伸ばすことにもつながっていき、集客コストがほとんどかかっていない分、より大きな利益になるということです。
顧客満足度があがれば付加価値にもつながる
開業当初というのは、新規顧客の獲得という方向に目が行き過ぎてしまい、既存顧客へのアフターフォローというのはつい怠りがちです。
しかしここをバランスよく行っていくと売上は必ず伸びていきます。
既存顧客へのアプローチは一度接点をもっていればどのような形でも簡単に行えます。
少し意識して既存顧客へのアフターフォローを積極的に行っていきましょう。
セールスではなく『御用聞き』という感覚で
もっとも最初からセールス的な内容でのアプローチでは逆効果です。
『その後は何か問題はありませんか?』といった様子を聞くことから入ることですね。いわば『御用聞き』です。
こうしたことは一般的な企業では当たり前に行われていることなのですが、これをきっちり行っている行政書士事務所というのはそう多くありません。
『とりあえずあの行政書士に相談』という顧客が増えれば増えるほど、コストをかけずとも仕事を獲得できるチャンスがどんどん広がってきます。
行政書士という仕事はサービス業です。行政書士業務はもちろん、様々なニーズに対応できるということも立派な付加価値となるのです。
コストもかからず仕事が入り、顧客満足度や信頼関係もできて利益もあがる。
既存顧客をリピーターにするアプローチというのは、いいことずくめですよ。