行政書士登録をしてから、いざ仕事を始めるにあたって、まずは綿密な事業計画を立てなければならない、という考えの方もいるでしょう。
前職で会社の大きなプロジェクトを立ち上げるような職務に携わってきた方などは、特にそうした意識が強いかもしれません。
行政書士も商売である以上、もちろんある程度の経営方針や数値目標というものは必要です。
しかし既に大きな仕事の依頼があるのならともかく、最初から綿密な事業計画を立てたところで、その予定通りに事が運ぶ保証は全くありません。
いくら綿密に細かい事業計画を練ったとしても、行政書士として仕事をするためには、見込み客からの依頼というものが必要です。
つまり相手があることですから、自分の努力だけではどうにもならないことも多々あるのです。
最初は小さな目標を日々コツコツと積み上げていく
開業にあたって綿密な事業計画を立てたとしても、世の中にまったく知られていない新人行政書士事務所に、開業直後からそう都合よく業務の依頼があるとは考えられません。
ですから、まずは日々の小さな目標を立て、それを実践して積み上げていくことです。
例えば今日は何件会社を回るとか、何件チラシを配るとか、コンテンツを何本書くなど、とにかく何か小さな目標を達成させることから始めるのです。
まず綿密な事業計画を立てるのではなく、とにかく営業活動を始めて走り出してしまうことが大事です。
綿密な事業計画を立てるのは、実務経験を十分に積んである程度仕事が軌道に乗り、難しい仕事をやるようになってからでも決して遅くはありません。
事業計画を考えていくのは、しっかり利益を出せるようになってからでよいのです。
将来の大きなビジョンは描いておくべき
ただし漫然とひたすら営業活動を行っていても、なかなかモチベーションが上がりません。
そこで小さな目標をコツコツ実践しつつも、将来の大きなビジョンというものをイメージしながら営業活動を行っていくことが大切です。
例えば将来は補助者や事務員をたくさん雇って事務所を大きくしていくとか、地域で一番の行政書士事務所にするなど、少し大きなビジョンをイメージしながら日々の営業活動に励むのです。
そうした将来のビジョンを達成させるためには、今何をしなければならないのか、ということを考えながら行動、実践していきましょう。
行政書士としての目的意識を明確にもって、とにかく目的に向かって邁進することです。
最初は試行錯誤の連続で挫折しそうな経験をするかもしれませんが、今成功して儲けている行政書士も、新人行政書士のころはみな同じ道を通ってきています。
私が知る限り、行政書士として大きな活躍している方のほとんどは、最初は地道な営業や集客といった、いわゆる『泥臭い』ことを愚直に辛抱、我慢しながら行ってきているものです。
綿密な事業計画を立てる前にまずは行政書士としてとにかく走り出し、たとえ小さな目標であってもそれを積み重ねていくことが、やがて将来の大きなビジョンの実現につながっていきます。