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行政書士の実務

行政書士の実務~風俗営業許可業務について

新人行政書士事務所の開業・運営・営業・実務マニュアル 行政書士の実務

行政書士の主要業務としてメジャーなものの一つに、風俗営業許可申請があります。

ポピュラーな業務として紹介されているということは、世の中に需要が多い、手掛けている行政書士も多いということです。

この業務に特化している事務所も数多くありますね。

なおここでいう風俗営業というのは、キャバレーやバー、スナック、パチンコ店、ゲームセンターなどのことで、いわゆる性風俗ではありません。

風俗営業許可は行政書士の主要業務として紹介されることも多いのですが、現実的にはまったくノウハウのない新人行政書士がいきなり参入するのは少し難しいといえる分野です。

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風俗営業許可業務の特徴と注意点など

風俗営業許可業務の分野には、風俗関連分野を扱う行政書士事務所から独立した人や警察出身者が多く、営業方法や申請にあたっての技術力も少し特殊です。

また許可を受けなければ営業を開始できませんから、もし書類収集や作成上に不備があって営業開始予定日を過ぎてしまうような事態となると大問題です。

最悪の場合、営業できない期間の補償問題なども発生する可能性があります。

実際に損害賠償請求を受けた事例も結構ありますので、念のため賠償責任補償制度には加入しておいた方がよいかもしれません。

風営関連の申請業務は技術も必要

そして技術力の難しさとして挙げられるのが、まず計測や図面作成の技術です。

風俗営業の申請には、店舗内の客室面積や室内の照度といった基準を満たしていることが必要で、これらを測るためにレーダー計測器や照度計などが必要になる場合もあります。

こうした計測機器があればよいという問題ではなく、実際の現場での計測のやり方、図面の作成などのノウハウがなければ仕事になりません。

図面の作成については手書きで作成している方もいますが、より効率的な業務処理を考慮するとCADといった図面作成ソフトで作成する方が多いと思います。

もちろんCADを使えることが前提となりますので、こうした知識も必要になってきます。

どうしても図面の作成が難しいということであれば、その部分だけを外注するというのも一つの手段です。

申請に際して注意しなければならない点

ただ将来的にメイン業務として考えているのであれば、やはり図面作成の知識や実務もマスターしておいた方がよいと思います。

最も注意しなければいけないのは、風俗営業許可が出る地域というのは限られているという点です。

基本的には商業地域、いわゆる繁華街が中心となります。

さらに一定の距離内に保護施設(学校や病院、認可保育所など)がある場合には、申請そのものが却下されてしまいます。

そのため事前の実地調査が必須であり、ここが最も注意すべき点でもあるでしょう。

都道府県によって要件などが異なるローカル・ルールも多々ありますので、そうした点もよく確認することが必要です。

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新人行政書士が風俗営業許可分野に参入するには

まったく経験のない新人行政書士が風俗関連業務に参入したいのであれば、まずは風俗営業関連の業務を行っている先輩行政書士とのよい人脈をつくり、最初は協働で行っていくことをお勧めします。

こうした点からも、普段から先輩行政書士との人脈づくりというのが役立ちます。

特に警察関係出身者の方はこの分野に明るい方も多いので、もし風俗関連業務をメインに据えたい方は、そうした方との人脈を作っておくとよいでしょう。

他の業務と併せて受注できるケースも多々ある

繁華街などを意識して歩いてみればすぐに分かることですが、風俗営業許可が必要となるお店はとても多いことに改めて気づきます。

新規に許可が必要なお店を開きたいという方も少なくないですから、需要としてはかなり多いことは間違いありません。

また外国人が風俗営業許可をとりたいというニーズも結構あるので、在留許可申請業務などと併せて受注できるケースも多々あります。

在留許可申請業務などを手掛けたい方は風俗営業許可に関する知識も勉強しておくと、仕事の幅が広がるかもしれません。

新人行政書士の場合、こうした十分な業務ノウハウを得たうえで事務所の主要業務にするといったステップを踏んでいくことをお勧めします。