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行政書士事務所開業

行政書士の開業準備中という名刺は必要?

新人行政書士事務所の開業・運営・営業・実務マニュアル 行政書士事務所開業

行政書士登録申請をしてから事務所調査でNGが出なければ、登録式の日から行政書士としての活動ができるようになります。

登録申請をした日からしばらくは、開業準備期間ということになります。

私は支部の理事職にも就いているので、行政書士登録申請をしたばかりの方と『開業準備中』といった名刺交換をすることもあります。

行政書士はとにかく一人でも多くの人に事務所の存在、行っているサービスをアピールしていかなければなりません。

そういった意味では、開業準備中という名刺を配るというのも悪くはありません。

ただ実際のビジネスの場で『開業準備中』といった名刺を配るのは、まったくとは言いませんが意味のない行為です。

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自分から新人行政書士であることをアピールする必要性はない

なぜなら開業準備中という名刺を交換したとしても、何の実績も経験もない開業準備中の人に、いきなり業務を依頼しようという人はまずいないからです。

自分が見込み客の立場になって考えてみれば、何の経験も実績もない開業準備中といった人に仕事を依頼しようとは思わないはずです。

世襲の新人行政書士や前職などで見込み客とすでに懇意にしているような場合ならともかく、まったくコネも人脈もない状態から開業する方は、開業準備中の名刺を渡しても意味はありません。

何もわざわざ『自分は新人です』『開業準備中です』ということを見込み客に対してアピールする必要はないですし、メリットもありませんからね。

開業準備中の名刺をもらっても、見込み客や同業者などとしては『そうなの。頑張ってね』としか言いようがありませんし。

もし開業準備中の名刺を配るのであれば、新人であることが分かっている同業者や、友人・知人といった範囲にとどめておきましょう。

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開業準備中にやっておくことは他にたくさんある

開業準備中の期間には、名刺を配って回るよりもやることがたくさんあります。これから開業する方は、まず次のようなことに力を入れていくべきです。

実務知識をできるだけインプットする

行政書士として開業し、本格的な営業活動を行うようになれば、やがては見込み客からの問い合わせも入るようになるでしょう。

その時に備えて、せめて行政書士の主要業務については、あらかじめ役所から出ている手引きであったり関連する書籍などを読み込んでおくことが必要です。

見込み客とビジネスの話をするうえで実務知識は欠かせません。

問い合わせをしてくる人によっては、いきなり突っ込んだ質問をしてくる方もいます。

自己研鑽のための投資は惜しまず、できる限り実務知識をインプットしておきましょう。

これは近年の難しい行政書士試験に合格できた方であれば、それほど大変なことではありません。

独自ドメインを取得してコンテンツを作成しておく

今や行政書士事務所もホームージがあることが必須の時代です。

開業後すぐに事務所をアピールすることができるよう、事前に新規ドメインを取得して運用しておくことをお勧めします。

コンテンツが豊富なホームページは、いわゆるSEO対策としても有効です。何より、インプットした実務知識をアウトプットする場として活用することができます。

アウトプットする作業を行うことで、より実務知識の理解が深まるという効果もあります。これは行政書士試験の勉強と同じ理屈ですね。

開業準備中などといった名刺を配り歩くよりも、開業してからすぐ見込み客とビジネスの話ができるように、こうした準備に優先して取り組みましょう。

事務用品の準備や看板は開業後でも構わない

行政書士で開業するにあたっては、最低限必要となるものがあります。

しかし、これらの事務用品などはAmazon楽天市場といったものを利用すれば、早ければ翌日には届きます。

机や椅子といった大きなものは事前に準備しておいた方がよいかもしれませんが、細かいものを用意するのは開業直後でも十分間に合うでしょう。

また看板の設置は行政書士としての仕事が入ってくるようになってからでも十分です。

ただし事務所の表札を掲げることは法令上の義務となっています。

表札だけは事前に発注して必ず準備しておきましょう。

開業準備中の期間は自己研鑽と営業活動のための貴重な時間

開業準備中の期間というのは、行政書士としてスタートダッシュをかけるための貴重な時間です。

開業準備中の名刺を配っている時間があるのであれば、実務知識の自己研鑽に励んだりサイトに良質なコンテンツを入れていく方が何倍も有意義です。

開業すれば新人もベテランも同じ土俵で勝負することになります。

そして稼いでいるベテラン行政書士であっても、日々自己研鑽に励んでいます。新人行政書士がそこを怠っているようでは初めから勝負になりません。

逆にいえば誰にも負けないくらいの自己研鑽を積んで開業すれば『普通の』ベテラン行政書士であれば、すぐに追いつき、追い越すことができます。

一人でも多くの方が『稼げる行政書士』となることで、業界もより活性化します。

開業準備期間を有効に使い、一日でも早く稼げる行政書士となれるようしっかり準備をしておきましょう。