行政書士登録するための申請をし、事務所調査を経て登録証が交付されれば、晴れて行政書士として活動することができるようになります。
欠格事由に該当したり事務所調査でNGが出るようなことがなければ、通常は3か月程度で登録証が交付されるでしょう。
登録申請してから登録証が交付される期間は開業準備をすることになりますが、実務知識を覚えるための自己研鑽をしつつ、事務所ホームページの下地づくりをしておくといいかもしれません。
そこで、登録申請してから登録証が交付されるまでの間に、開業準備としてあらかじめ事務所の独自ドメインを取得して運用しておくことをお勧めします。
新規ドメインが評価されるまでは一定の時間がかかる
なぜ早めにドメインを取得しておくのかというと、新規ドメインが検索エンジンに評価されるまでに一定の時間を要するからです。
これには様々な説がありますが、短くても3か月程度の期間がかかるともいわれています。
ですから、その間にコンテンツを作成しながら運用しておくことで、開業当初からいち早く検索エンジンに評価してもらうことができるわけです。
ドメイン名の取得は早い者勝ち~ドメイン取得サービスを利用する
ドメイン名の取得は早い者勝ちなので、自分の事務所名に合ったものを早めに取得しておくとよいでしょう。
ドメイン取得で実績のあるメジャーなサービスは【お名前.com】か【ムームードメイン
】といったところがあります。
ドメイン取得に関しては、このどちらかのサービスを選択すればまず問題ありません。
他にも様々なキャンペーンがあったり、ドメイン取得とレンタルサーバーの利用がセットになっているなどのサービスを用意しているところもあります。
ドメイン取得サービスは検索をかければ数多く出てきます。それぞれサイトなどを見比べてみて、自分の利用用途に合ったサービスを選択するようにしましょう。
【お名前.com】
【ムームードメイン】
正式な登録前でもコンテンツ作成はできる
登録前であっても、ホームページを作成してコンテンツを作成すること自体は問題ありません。
まだ正式な行政書士ではありませんが、開業準備中の期間を利用し、日々インプットした業務知識についてのコンテンツを書きためて運用しておきましょう。
もちろん、正式な行政書士ではありませんので業務を受注することはできませんが、業務に関する情報などをWEB上で公開することは行政書士でなくてもできます。
地域にWEB上で競合する行政書士が少なければ、開業してすぐに行政書士業務に関するキーワードで上位表示させることが可能かもしれません。
何より、実務知識を頭に入れてコンテンツを作成するというアウトプット作業は、自己研鑽するうえで効果的な方法です。
インプットした知識をアウトプットすることで理解が深まるというのは、行政書士試験の勉強と同じ理屈ですね。
また、質の高いコンテンツはSEO(検索エンジン最適化)対策という意味でも重要なので、ぜひ積極的に情報を発信していきましょう。


最初から一定の評価を受けている中古ドメインを利用する方法も
検索エンジン対策としては、いわゆる中古ドメインを使うというのも選択肢のひとつです。
中古ドメインというのは、簡単にいえば過去に何らかのサイトで運用されていたことのあるドメインのことです。
Googleの検索アルゴリズムでは、運用歴や被リンク(他のサイトからのリンク)の数というのも評価対象になっていると言われています。
ですから、長い運用歴があって良質な被リンクがついている中古ドメインであれば、はじめから検索エンジン対策で有利に働く可能性もあるということです。
お名前.comをはじめ、ドメイン取得サービスによってはオークションといった形でドメインの売買が行われています。
もちろん評価の高い(と思われる)ドメインは高値で入札されていますし、実際にどのようなドメインが高い評価を得ているのか、見てみるだけも面白いものです。
中古ドメインにはリスクもあることを知っておく
ただし、中古ドメインを取得してサイトを運用するのはリスクもあります。
例えば、過去にGoogleから重大なペナルティ(順位を大幅に下げられたり、インデックスそのものを抹消されているなど)を受けているといったケースです。
この場合、それを自分で解除するのはかなり困難です。
また一昔前のSEO対策では、とにかく質を問わず数多くの被リンクをつけて検索エンジンの評価を上げるといった手法がとられていたこともあります。
これは今のSEO対策ではペナルティの対象となるリスクが高いものです。
中古ドメインの中には、あまり質のよくない被リンクがついていたりすることもあるので、当たり外れがあることにも留意しておきましょう。
そうしたリスクなどを考えるとやはり中古ドメインを取得することは避け、多少時間は要しても新規ドメインを取得してサイトを育てていくのが無難かもしれません。
ビジネスで無料のホームページサービスは使わない
プロバイダーの中には、無料でホームページスペースを提供していたり、広告表示される代わりに無料でホームページスペースを提供しているサービスなどもあります。
しかし、商用利用でこういったサービスの利用はお勧めしません。
特に、WEB集客を中心に考えている方は、必ず独自ドメインを取得し、高速かつ安定性の高いサーバーでサイトを運用していくのが必須です。
独自ドメイン自体の運用コストは、年間で1つあたり数百円から数千円程度です。レンタルサーバーも月額で1,000円程度のコスト(サーバー会社やプランによって異なります)で済みます。
ビジネスでWEBを活用していくのであれば、この程度のランニングコストは微々たるものです。あらかじめ予算に組み込んでおきましょう。
ホームページの作成については、以下のコンテンツも参考にしてみてください。
ホームページは今や必須の営業アイテム?
実績も経験も乏しい新人行政書士にとって、ホームーページの運用は今や必須といえます。
多少オーバーな話かもしれませんが、事務所のホームページがないというのはビジネスの場で名刺を持ってません、というのと同じようなことかもしれません。
特に、本格的にWEB集客を狙うのであれば、将来的には専門特化したサイトを量産していくなどの戦略が必要となります。
今の検索エンジンはコンテンツの質を重視するようになっていますので、単に事務所案内程度のホームページではなく、質の高いコンテンツをできるだけ多く盛り込むことも重要です。
もっとも、WEB集客だけではなく、アナログ集客も並行して行うとリスク分散にもなりますので、開業当初からできることは何でもやってみることです。
競合相手となる行政書士事務所が数ある中で、事業として経営を続けていくというのは並大抵の努力では足りません。
開業準備する間も自己研鑽を怠らず、まずは見込み客を集客するための仕組みづくりという点にも着目していきましょう。