『行政書士は儲かりますか?』と色々な方に聞かれる機会があります。
そういった質問での私の答えはただ一つ、『人によります』です。
そうとしか答えられませんので。もううんざりするくらい聞かれますけどね。
行政書士の中にも、儲かっている事務所と閑古鳥が鳴いている事務所があります。
また行政書士という肩書はあるものの、ほとんど(まったく)仕事をしていない人もいます。
行政書士として開業し、事務所を構えているだけで儲かるのであれば『もちろん儲かりますよ』と言いたいところですが、残念ながら世の中そんなに甘くありません。
行政書士という肩書だけでは当然儲かりません
『行政書士は』儲かる仕事なのか、という切り口の質問に関しては、前述の通り『人による』としか答えようがありません。
行政書士という肩書があるだけで儲かるのであれば、誰もが行政書士を目指すでしょう。
しかし、せっかく難しい試験に合格し高いお金を払って開業したものの、開業して数年経っても儲かっていない行政書士の方が圧倒的に多い、と言っていいぐらいなのが実態です。
当たり前と言えば当たり前のことですが、世襲行政書士やコネが豊富にある方はともかく、単に行政書士であるというだけで最初から儲かることはありません。
行政書士なんて世の中に4万数千人以上いるのですから、資格を持っているというだけで差別化なんてできないわけです。
そもそも『行政書士は』という資格依存の根本的な考え方を変えないと、儲かる側に入ることはできないのです。
資格依存の考え方は捨てること~経営者マインドへの転換
儲かっている人と儲かっていない人には、決定的な違いがあります。
それは行政書士であると同時に、『経営者』であるという自覚があるのかどうかと、経営者としての資質を高める努力や行動を惜しまず行っているのかどうかです。
いわゆる『経営者マインド』というものですね。
『行政書士は』食えない、という言い方をされることがありますが、『行政書士は』という資格依存の考え方をしている限り、儲かる側の行政書士に入ることはできません。
なぜなら、行政書士という肩書は、仕事をするためのツールのひとつに過ぎないからです。
『行政書士は食えない』のではなく、食えないという人は経営者としての能力がないといった単純な話です。
資格の有無などまったく関係ありません。
経営者としての能力がある行政書士は、たとえ行政書士という商売をしていなくても儲かる経営者になることができます。
お金儲けの仕組みをきちんと理解して行動していれば、儲けるために資格なんて必要ないのです。
もし儲かる行政書士になりたいのであれば、そうした資格依存の考え方を捨て、経営者としての資質を磨く努力をしていくことが重要です。
行政書士が食えるとか食えないなどといったケチくさい話ではなく、とにかく儲かる経営者になることに全力を傾けることです。
儲かる経営者側に入るためには何をすべきなのか
一応、世の中の人々に社会的ステータスが高いと思われている弁護士でさえ、儲からない、食えないという人がいるような時代です。
そうした世の中で儲かる行政書士となるためには、並大抵の努力では足りません。
これから行政書士を目指す方、開業したばかりの新人行政書士の方は、行政書士という資格はとりあえず脇に置きましょう。
儲かる『経営者』になるにはどういった努力、行動が必要なのかを考えていく必要があります。
営業力を高める努力、幅広い人脈を構築する、利益を追求する経営努力をする、業務を効率化するなどなど、経営者にはやるべきことが山ほどあります。





こうしたことは、利益を出している企業では当たり前に行われていることです。
しかし、これを実践して行動している『経営者』としての行政書士というのは、まだまだ少ないと感じています。
逆に言えば、経営者としての能力を高めるという思考に転換することができれば、儲かる側の行政書士に入ることができる可能性が高まるということです。
私自身も行政書士として20年近く事務所を経営し、一応それなりの利益を出してはいますが、まだまだ経営努力が足りないと、日々試行錯誤しながら実践しているところです。
まだまだ儲けたいですからね。
経験も実績もない新人行政書士が、実務知識を得るための自己研鑽をすることもなく、経営について勉強することもしない、などといったことでは、まず儲かる行政書士になることはできません。
多くの行政書士が経営者として成功し、『行政書士は儲かりますよ』と自信をもって言える時が来ることを切に願ってやみません。