行政書士としての成功という尺度は人それぞれです。
経営者として独立開業するからには、少なくとも自分の年齢と同じくらいの、一般的なサラリーマンより稼いでいれば、新人行政書士としてはひとまず成功しているといえるかもしれません。
もちろん、これは売上ではなく利益の中からの手取りで、という意味ですよ。
月商50万とか100万とかといった数字では、事業として成功しているとはいえませんからね。これで事務所の諸経費を抜いたら大した額にはなりませんから。
そこで、開業当初から稼いでいる行政書士には様々な共通点や特徴があります。
では、成功している(利益を出して稼いでいる)行政書士に共通している点というのは、どのようなところなのでしょうか。
成功している行政書士の主な共通点と特徴は?
私の経験上では、成功している、稼いでいる行政書士は次のような共通点や特徴があるように感じていいます。
とにかく行動力がある
行政書士は、当然のことながら、看板を掲げて事務所でただ待っていても仕事がやってくるわけではありません。
仕事を獲得するための様々な営業活動であったり、自分を知ってもらうための人脈形成といった活動をして、自分から仕事を獲得していかなければなりません。
当たり前のようですが、仕事になる可能性がある場へ積極的に出向く、さらにホームページなどで集客を考えるのであれば、そのための準備や勉強を徹底的に行うなどの行動力が求められます。
新人行政書士は、まず事務所を飛び出して行動する、サイトのコンテンツを充実させるなど、とにかく自らをアピールするための方策を考え、実践していきましょう。
人脈形成を積極的に行う
一口に人脈といっても、様々なものがあります。
同業者であったり、他士業であったり、一般の経営者や会社のキーマンとなる人であったりなど、とにかく様々な人脈を積極的に広げていくことを考えましょう。
また、自治会や商工会議所であったり、友人・知人などの知り合いというのも、立派な人脈になり得ます。
行政書士のできる仕事というのはとても幅広いですから、できる限り人脈を広げておけば、新人行政書士であっても、意外なところから仕事が舞い込んでくることも少なくありません。
そうした可能性をより広げるためにも、多方面の人脈を積極的につくっていく努力が求められます。
集客するための仕組みづくり
当たり前のことですが、いくら自己研鑽して実務知識を習得しても、肝心の集客ができなければ事業は成り立ちません。
ですから、早い段階で集客の仕組みづくりを確立できれば、結果として事務所経営も安定することにつながります。
アナログ集客にしてもWEB集客にしても、見込み客を集めるための仕組みづくりがしっかりとできている行政書士は、まず例外なく成功しています。
私自身は開業当初からアナログ集客に力を入れて徐々に見込み客を増やしてきましたが、WEBマーケティングを徹底して行い、経営を安定させている行政書士も数多くいます。
結局、自分に合っていると思う集客方法を、愚直にブレずに続けることができるかが成功への近道といえるでしょう。
サラリーマン思考から経営者マインドに転換する
独立開業した行政書士は、新人であっても立派な経営者です。サラリーマンとは異なり、自分で動いて営業して仕事を獲得できなければ、収入を得られることはありません。
ですから、安定した給与所得のあるこれまでのサラリーマン思考ではなく、自分で儲けるための経営者マインドに切り替えていかなければなりません。
ところが、意外とこれができずに廃業してしまう方が多いのも実情です。
どうすれば事務所の利益をより上げることができるのか、仕事を効率化するためにはどのような仕組みが必要なのかなど、日々刻々と経営者として勉強や経験を積み重ね、知恵を絞っていくことが求められます。
一般の企業では当たり前に行われていることですが、行政書士も経営者ですから、こうした経営努力が必要なのです。
仕事を引き寄せる運をつかむ
経営者としての成功には運という要素も確かにあります。その運に恵まれず廃業してしまう方も少なからずいるのも事実です。
これについては本人の力量だけで必ず実現できるとは限りませんが、自分で運を引き寄せる確率を高めるための努力をすることは、いくらでもできます。
前述した行動力であったり、様々な人脈形成に取り組んだり、経営者マインドを高めるといった勉強と努力を積み重ねていくことで、より運を引き寄せる可能性は高くなるのです。
何も行動しなければ運をつかむチャンスはやってきません。
実務能力は普段の自己研鑽と経験で自然と身につく
新人行政書士の方と話をしていると、自分の実務能力について心配していることが多いのですが、これについてはまったく心配する必要はありません。
もちろん、見込み客からの問い合わせなどに対応できる実務知識を習得しておくことは重要です。集客するための仕組みづくりと並行して、自己研鑽にも励むことは重要です
ただ、行政書士としての実務能力というのは、昨今の難しい行政書士試験に合格できる能力があれば、十分に自己研鑽を積んだうえで、何度か経験すれば問題なくこなせるようになります。
実務に必要な知識を覚えるよりも、行政書士試験に合格するための勉強の方がよっぽど難しいですから。
自己研鑽に励みつつも、経験を積むための行動力、経営者としての自覚と営業力を磨く努力が必要なのです。当たり前のことですが、仕事がなければスキルを高めることはできません。
私が知る限りでは、開業当初から成功している行政書士というのは、まず例外なくこうした点に注力して積極的に行動しています。
結果として、営業力も実務能力も高い行政書士となることができるのです。
これから開業する方、開業間もない方は、このような成功するための努力の労を惜しまず、積極的に実行していきましょう。