行政書士の業務というのは非常に幅広く、これから仕事を行っていく上での選択肢の多さがメリットとなります。
しかし逆に業務範囲があまりに広すぎるため、どの業務や分野に絞っていけばよいのか決めにくいというデメリットも併せ持っています。
行政書士業務は試験のために勉強した知識だけでは、なかなか自信をもって仕事に取り組むことができません。
もちろん開業してから実務知識を得るための自己研鑽は重要なのですが、自分の強みとして大きな助けになるのは、これまでの人生で得てきた経験や知識です。
前職の知識や経験を行政書士業務に最大限活かす
先述の通り行政書士の仕事は非常に業務範囲が広く、開業当初はどの業務や分野に的を絞っていいのか決めにくいものです。
実際に新人行政書士の方と話をしていると、そうした悩みや声をよく聞きます。
しかし普通の社会生活を営んでいた人であれば、必ず何がしかの人生経験があるはずです。
仕事であれば営業や経理担当、土木工事や建築などの経験でもかまいません。
また正社員に限らず、様々なアルバイト、パート経験なども貴重な検討材料となります。
これまで自分が積み重ねてきた人生経験をよく思い出し、自分の知識や経験が行政書士の仕事に何か生かせないかどうか、とにかくイメージを膨らませてみるのです。
過去の経験や知識から業務のアイデアを得る
例えば過去にラーメン店など飲食店でのアルバイト経験があったら、飲食業として食品安全管理の関係で何か業務につながるようなアイデアを見つけることができるかもしれません。
また仕事に限らず、自分の身の回りで相続の手続きやトラブルなどで困ったことが過去にあったとしたら、相続や遺言についての業務にその経験が生かせるかもしれません。
様々な業界で働いたことのある人や人生経験の中に、行政書士業務につながるヒントは必ずあるはずです。こうした経験や知識は、これから業務を行う上で大きなアドバンテージとなります。
もちろん勇気のある方は、自分がまったく知らない分野に思い切って飛び込んでいくのも悪くはありません。チャレンジ精神旺盛なのはとても良いことです。
しかしたとえ少しでも業界の知識や経験がある分野に飛び込む方が、最初からある程度自信をもって顧客と話ができるでしょう。
これから行政書士業務を行うにあたっても、多少は抵抗なく入ることができると思います。
いくら経験があるといってもマーケティングは必須
ただし経験がある分野とはいえ、それが必ずしも自分の商圏に需要があるとは限りません。そこはしっかりとしたリサーチが必要ではあります。
新人行政書士はまず、前職や人生経験、自分の人脈といったアドバンテージを最大限に活かし、メイン業務の可能性を探ってみましょう。
アイデア次第では、もしかすると地域内でオンリーワンのスキルを発揮することができ、その分野では一人勝ちできる可能性も秘めています。
顧問契約をとっていく道も~人生経験の強みを最大限に活かす
また前職の経験を活かして顧問契約をとりにいくのも経営戦略としてはアリです。
行政書士は単発の仕事が多いのも特徴ではありますが、例えば業界事情に詳しいなどの強みがあれば、顧問契約という形で顧客と継続して関わっていくことができるでしょう。
人生経験を活かせるのは行政書士ならではです
行政書士の仕事というのは、思いがけないところで人生経験や知識が役立つこともあります。
そうした強みを生かすことができるのも、行政書士という仕事の面白さです。
自分自身のたな卸しですね。
新人行政書士の方は、まず自分の強みや弱みといった点をよく分析して、自分なりの集客方法の仕組みを構築し、どんどん経験を積んでいきましょう。
意外な経験や知識がこれからの行政書士人生を変えるかもしれませんよ。