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行政書士の実務

開業してどの分野をメインにしていくのか迷ったら?

新人行政書士事務所の開業・運営・営業・実務マニュアル 行政書士の実務

開業したばかりの新人行政書士の方と話をしていると、どの業務から仕事にしたらいいのか分からない、といったことをよく耳にします。

行政書士の業務はメジャーなものをピックアップしただけでも、かなりの種類があります。

確かに経験のない新人行政書士の方が迷うのも無理はないかもしれません。

ではもし開業してどの業務に力を入れていけばいいのか、といったことで迷っている方のために、一般論や私なりの考え方を含めて考えてみたいと思います。

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まずはメジャーな業務から始めてみるのも一つの方法

まず前提として、新人行政書士は入ってきた仕事は何でもやってみるべきですが、行政書士業務の中で最もポピュラーな業務といえば、やはり建設業許可申請関連です。

どうしても最初はどの業務に的を絞ればいいのか分からないと聞かれたら、私なら建設業許可関連の仕事かな、という答えになると思います。

理由としては一口に建設業と言っても様々な業種があり、都市部や地方問わず多くの需要がある仕事だからです。

建設業許可は許可の更新であったり、毎年あるいは役員変更などがあれば提出しなければならない書類もありますので、行政書士業務の中でも数少ない継続性のある業務です。

建設業許可申請関連は新人行政書士でも取り組みやすい

また建設業許可申請関連の業務は、産廃関連などの業務も付随してくることが多いのも特徴のひとつです。

『行政書士=建設業許可』とも言われていますから、業務に関する手引きも充実していて、情報も非常に多く、新人行政書士であっても比較的取り組みやすいこともあります。

建設業許可申請関連の仕事は最も多くの行政書士が手掛けていますから、どの支部の中にも詳しい人が必ずいます。

そういった意味でも、建設業許可申請関連の仕事というのは新人行政書士が最初に手掛けやすい業務といえるのではないでしょうか。

好きを仕事にできるのも行政書士ならでは

ただ行政書士の業務範囲というのは広範です。

せっかく行政書士となったのであれば、商売度外視で少しでも興味のある分野から勝負していくのもアリかと思います。

もちろん商売である以上は地域性による需要や利益につながるか、といった点は考慮すべきではありますが、行政書士の仕事は何も建設業許可関連だけではありません。

建設業許可関連が好きでもないのに、無理に業務をやっていても面白くはないと思いますし。

少しでもやりたい仕事、興味のある分野があるのであれば、そちらをとことん追求していくのもよいのではないでしょうか。

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自分でマーケティングを行い需要を探る

建設業許可申請関連の需要が多いことは確かですが、事務所の商圏で他に需要が多そうな業務を自分で見つけて的を絞るという方法もあるでしょう。

前職の経験であったり、いわゆるニッチな分野に的を絞って差別化を狙うというのも、方法のひとつとして考えられます。

もっとも開業したばかりの新人行政書士は、その存在をできる限り広くアピールするところから始まりますし、入ってきた仕事は何でもやるべきです。

ですから、あらゆる人脈を使って最初の仕事を得るのが最も近道かもしれません。

様々な業務経験は後に必ず生きてくる

最初に得た仕事がどのような分野の仕事であったとしても、その経験は必ず後に生きてきます。

行政書士業務、特に許認可関連の仕事については、ほとんどがお役所から詳細な手引きなども出ていますし業務に必要な情報も豊富です。

新人行政書士の方は、くれぐれも『経験したことがないから』といった理由で仕事を断るようなことがないようにしましょう。

将来に生きてくる業務経験のチャンスを自ら棒に振るようなものです。

最初から食わず嫌いすることなく、とにかく様々な業務を経験してからメインに掲げる業務を決めても遅くはありません。

自分には向いていないと思っていた業務であっても、やってみると意外に面白いな、と思うことも多々あります。

逆に一度やってみたけどもう二度と手掛けたくないな、と思う仕事もあるかもしれません(私も結構あります)。

建設業関連から入るにしても、人脈などから紹介された仕事から入るにしても、新人行政書士が仕事を得る余地は十分にあります。

どうしても迷ったら建設業関連から入る、自分の人脈やマーケティングを行って仕事にしていく、どちらも並行して行っていくなど、仕事を得るための方法や入口は多々あります。

せっかく独立開業したのですから、好きな仕事があればそれを極めるのもよいですし、自分に向いていると思った仕事は積極的にやっていくべきです。

新人行政書士は、とにかく知恵を絞って行動し、やれることはどんどん行って経験値を高める努力をしていきましょう。